Jリーグで話題の『アクチュアルプレーイングタイム』を掘り下げる!

サッカー

最近、Jリーグで“アクチュアルプレーイングタイム”ってよく聞くけど、結局なんなの?

プレー時間が長くなると、本当に試合は面白くなるの?

そんな疑問を持っている人は多いはずです。

近年、サッカー界では「アクチュアルプレーイングタイム(実際にボールが動いている時間)を増やすべき」という声が高まっています。

でも、プレー時間を伸ばせば、本当に「面白さ」につながるのでしょうか?

私はサッカーのコーチ経験があり、プレーする側・観る側の両方の視点から考えることができます。

その経験を踏まえると、「長ければ良いとは限らない」という結論が見えてきました。

この記事では、以下のポイントを解説します!

アクチュアルプレーイングタイムとは?

プレー時間が長くなることの影響

競技者:疲れが増す、悪い流れを断ち切りにくい、試合が短く感じる

観戦者:カメラワークの魅力が減る、集中し続けるのが大変

結論:「長ければ良い」とは限らない理由

では、試合を本当に面白くするには何が必要なのか?詳しく見ていきましょう!

アクチュアルプレーイングタイムとは?

定義と背景

アクチュアルプレーイングタイム(以下APT)とは、試合中に実際にボールがプレーされている時間を指します。

日本サッカー協会のホームページに詳細が書かれています!

ボールが外に出てからスローインやゴールキック、コーナーキックで試合が再開されたり、ファウルの判定からFKが蹴られるまでなどの時間を除き、
「実際にプレーが動いている時間」は、計測してみると、Jリーグだけでなくワールドカップでも60分に満たないことが知られています。

JFA.jp

Jリーグの取り組み

Jリーグでは、2012年から「プラス・クォリティー・プロジェクト」という活動をスタートしています!

プラス・クォリティー・プロジェクト
  • 簡単に倒れない、笛が鳴るまでプレーをやめない。
  • リスタートを早くしよう。
  • 選手交代を早くしよう。
  • 抗議・遅延はゼロを目指そう。

さらに、APTの増加を目指してレフェリングスタンダードの見直しを進めています!

具体的には、2025年シーズンに向けて新たな判定基準の映像を公開し、関係者の理解促進を図っています!

また、プロフェッショナルレフェリー(PR)の増員も進めており、2024年には19名から24名に増加させる計画です !

海外クラブの状況

欧州の主要リーグでは、APTの長さが試合の質に影響を与えるとされています。

例えば、プレミアリーグでは平均APTが約58分と報告されています。  これはJリーグよりも長く、試合のテンポや攻守の切り替えが速いことが特徴です。

一方、フランスのリーグ・アンでは試合全体の平均時間が最も短いとされていますが、APTに関する具体的なデータは異なる場合があります。  

選手からの視点

体力的負担の増加

APTの増加は、選手にとってプレー時間の延長を意味し、体力的な負担が増す可能性があります。

特に夏場の試合では、飲水タイムが設けられることが多く、APTは短くなる傾向があります。

プレーした経験から、セットプレーは飲水をするチャンスであり、試合の中でも重要な瞬間のひとつです!

しかし、これらの休憩が減少すると、選手の疲労が蓄積し、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。

J STATS REPORT 2024

戦術的な調整の難しさ

プレーが途切れにくくなることで、選手同士が戦術を確認する時間が減少します。

一部の選手は、意図的に倒れて時間を作り、チームメイトと戦術を確認することもありますが、APTの増加により、こうした行為が難しくなる可能性があります。

非紳士的なプレーではありますが、自チームだけでなく、相手チームにとっても助けとなる場合もあります。

試合時間の感覚

プレーする側にとっては、APT増加はデメリットばかりかと思われてしまいますが、メリットもあります!

APTが長くなると、選手は試合時間が短く感じることがあります!

高い集中力を維持し続ける必要があり、精神的な負担も増加すると思われますが、これは違います!

皆さん『ランナーズハイ』をご存知ですか?

マラソン選手などが体験することが多く、走っても疲労感を感じず、時間の経過が早く感じてしまう現象です!

高い集中力を維持することで、ランナーズハイになり気づけば試合が終わってしまった経験が何度もありました!

観客からの視点

観戦体験の変化

APTの増加は、観客の観戦体験にも影響を与えます。

プレーの中断が少なくなることで、試合のリズムが良くなり、スリリングな展開を楽しめるという意見もあります。

一方で、セットプレーやVARの介入が減少すると、観客が写真や動画を撮影するタイミングが減り、観戦の楽しみが減る可能性もあります。

サッカー観戦でのシャッターチャンスといえば、フリーキックやPKのセットプレーがほとんどです

長く間を取ってくれれば、選手だけでなくファンも準備する時間を確保できます。

撮影した画像を、SNSにアップすることで、クラブ、選手、ファンに多くのメリットがあります。

応援の負担

Jリーグの魅力の一つである統率の取れた応援も、APTの増加により影響を受ける可能性があります。

プレーが続くことで、応援する側も休む間がなくなり、疲労が蓄積することが考えられます。

Jリーグファンの中には、各チームを応援を楽しみに現地観戦する方もいらっしゃいます。

APTの増加は、サッカー場で実際に試合を見るハードルをさらに上げてしまう要因にもなりかねません。

まとめ

APTの増加は、試合の魅力向上を目指す取り組みの一環として注目されています。

しかし、選手の体力的・精神的負担や観客の観戦体験への影響を考慮すると、APTが長ければ良いというわけではありません。

重要なのは、適切なバランスを保ちながら、選手と観客の双方が満足できる試合運営を追求することです。

皆さんはどのようなご意見をお持ちでしょうか?ぜひお聞かせください!

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